Special
―――レンとは違う。
この人は本当にホスト気質と言うか…オーラと言うか。
私が本来関わることのないような人。
同じホストでも、こうもレンは違って感じるなんて。
私がただただ目の前の“№2”の人に圧倒されて動けずにいたら、彼は可笑しそうに笑って私の顔に近づいた。
「ふぅん…まぁまぁ可愛いな!」
「なっ…」
「この犬はレンの?由麻チャンの?」
「・・・・・」
ポケットに手を突っ込んで至近距離を保ったまま、ニヤニヤと質問を投げ掛けられる。
私はハウスを握る手だけ力が入るけど、足だけは未だに動かせずにいた。
目の前の男は顔を少し離して真っ直ぐ立ち直すと言った。
「じゃあ質問変えるよ。さっきの・・・堂本さんと、何話してたの?」