Special

「・・・ああ。今店にいる」
「店?!・・・あー・・もしかして、お客さん?そうだよね、お金持ってそうだし犬一匹位飼えちゃうよね」


引き渡した相手がホストクラブのお客さんっていうことがなんか嫌だって思うのは私の身勝手。
チビにしたらどんな飼い主だって、可愛がってくれるのなら関係ない筈なのに。


「・・・いや、さっき会計してた人」
「え・・・・・?」

てっきりお客さんだと…


私は引き渡した相手が勘違いとわかって少し嬉しく思ったその時だった。


「俺、オンナは信用してないから」


―――それってどういうこと…?


「私も、そう思われてたってこと…?」
「・・・・」
「どうしてっ…」
「俺が信用するのは金だけ。だから、これきりだ。二度と俺の前に現れるな」


今までの私の存在はなんだったの?
女と言う理由だけで本当に邪魔だったの?

そうだとしても、私のレンへの想いまで否定されたようで…


私は悔しさから、自分でも信じられない言葉が勝手に口から飛び出てた。




「―――お客なら、文句ないんでしょ?」







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