その想いが届くまで-先生-
改めて校庭全体を見渡すと、優しい風に揺られる、覆いかぶさるように生える桜の木。
たくさんの生徒の緊張の声と母親の笑い声が響き渡っていた。
これから、どんな高校生活が始まるんだろう。
私は、ドキドキする鼓動を抑えながらも、考えていた。
「ユキー!」
綺麗な桜に見とれていた私に、遠くから葵が叫び、息をはずませながらこっちに走ってくる。
「あ、葵。おはよー!」
「おはよっ!ママさんとかは?どこおるん?」
「あぁ、お母さんは先に体育館入ってるって言ってた」
「そっか。こっちも行っとるって。んじゃ、待ちに待ったクラス表、見にいく?」
「そだねっ。レッツゴー!」
「っぶ。ックックック」
「?!何で笑うのっ!」
「いやー、何でも無い」
「何やねん!」
「…口にご飯粒ついとるんやけど」
「え…うわあっ!こんのっ」
「入学早々、大丈夫なん?」
「…ふんぬぅー」
「ほら、行くで」
「ふぬっ」
たくさんの生徒の緊張の声と母親の笑い声が響き渡っていた。
これから、どんな高校生活が始まるんだろう。
私は、ドキドキする鼓動を抑えながらも、考えていた。
「ユキー!」
綺麗な桜に見とれていた私に、遠くから葵が叫び、息をはずませながらこっちに走ってくる。
「あ、葵。おはよー!」
「おはよっ!ママさんとかは?どこおるん?」
「あぁ、お母さんは先に体育館入ってるって言ってた」
「そっか。こっちも行っとるって。んじゃ、待ちに待ったクラス表、見にいく?」
「そだねっ。レッツゴー!」
「っぶ。ックックック」
「?!何で笑うのっ!」
「いやー、何でも無い」
「何やねん!」
「…口にご飯粒ついとるんやけど」
「え…うわあっ!こんのっ」
「入学早々、大丈夫なん?」
「…ふんぬぅー」
「ほら、行くで」
「ふぬっ」