after
「―――ぃ、唯衣!」
私はがばっと体を起こす。
「どうしたの?
ちょっと顔色悪いよ、大丈夫?」
ぼやける視界の中、優華と紗恵が
心配そうに顔を覗き込んでいる。
私今まで寝てた、よね?
「ごめん…
ちょっと、保健室行ってくるね」
そう言って静かに席から立ち上がり
覚束ない足取りで保健室を目指す。
何だろう、頭が痛い。
寝不足かな…。
そう言えば…今何時だろう。
私…何分くらい寝たんだろう。
そんなことを考えながら
保健室に辿り着き、
扉をガラガラ…と開ける。
あれ、センセ、居ないし…。
室内を見渡しても
人影がない。
またガラガラ…と音をたてて
扉を閉める。
うぅ、痛い。
自然に手がこめかみに行き、
軽く押す。
ベッド借りよ…。
頭痛に耐えながら
カーテンで隠れている
保健室の真白いベッドに
足を運ぶ。
シャァ―――っと
カーテンを開けると
2つのベッドが。
1つは…
誰か寝てるから
もう1つのベッドを借りよう。
のそのそと布団に潜り、
ふと隣の人を見てみる。
―――うわっ、きれいな顔…。
芸能人並みに整った顔。
カッコいい…かな。
ちょっと頬を染めつつ
まじまじと彼の顔を観察してると
「…何?」