最後の恋なら
募る思い




人生ゲームも盛り上がり



その後の事は想像にお任せする



俺は美羽の家を出て今日の幸せに浸っていた





めちゃくちゃ楽しかったけど



この後にほんの小さな悲劇が




ブー!ブー!ブー!



俺のケータイが鳴った


もう夜の9時だ


誰だろ?



画面をみると




『茉愛菜さん』



と書かれていた




ん?なんだ?



とりあえず見てみる




「もしもし?」



『もしもしごめんねこんな遅くに』


「いや、大丈夫ですよ?
どうしたんですか?」


『明日朝から来る子休むらしいの
だから代わりに誰かいないかなーって』


な、なんだと……



「お、俺が出ろってことですか!?」


『いや、そうは言ってないんだー
誰かいないかなー!って!誰か!
ほんと心優しい誰かいないかなー!!』



この人電話越しでもわかるほどわざとらしい…



えー俺が出なきゃダメなのかー?



えー



えー



「俺が出るって言ったら何くれるんですか?」



『え、何って何!?
何もあげないけど…』



「それじゃあその相談には乗れねーってやつですよお姉さん」



『え?なに?クビにされたいの?』


「いえ!何もいらないです!
てかそれパワハラ!!」


『別に出たくないなら無理して出なくていいよ!』



ほらツンデレ!



あの麻里奈ってやつが茉愛菜さんにそっくりだったんだよ!



でも猛アタックされてるかはわからない



「じゃあ出ますよ」


『ほんと!?ありがとー!
…だ…』



「はい?」




茉愛菜さんが何かを言いかけた


『なんでもない!じゃあまた明日ね』





まあこうして俺の小さな悲劇が始まったわけですよ





< 127 / 187 >

この作品をシェア

pagetop