最後の恋なら
目で追ってみたものの
奥の棚のとこに隠れちゃって見えないな
話してる内容は
「ここの棚に貼り紙とかした方が
わかりやすくていいんじゃないかと思うんだけど」
「あー…はい」
至って普通
「じゃあ3時間後にまた来るから
この作業やっといてよ」
「…わかりました」
こうしておっさんは去って行った
何されたんだ?
「茉愛菜さん大丈夫?」
「……うん」
明らかに元気が無くなってる茉愛菜さん
「何されたんですか?」
「いや、何もないよ」
いや、絶対なんかある
突き止めてまで探ってやる
「俺に話せない内容なら
俺、絶対助けないですよ?」
強がる茉愛菜さんに甘い言葉なんてかけない
この人はしっかりしてるんだ
自分でちゃんと解決しそうだけど
茉愛菜さんは重い口を開いた
「あの人が来る度に鳥肌が立つの」
「なんで?」
「あの人、セクハラしてくるから」