最後の恋なら




茉愛菜さんは本棚を指差す




「小学校のアルバム取って」





俺がさっき怒られたやつだ



言われた通りにアルバムを渡す



そしてパラパラとページをめくる茉愛菜さん




そして










俺の懐かしい思い出が蘇る







「覚えてないなら見せるしかないね
これ私だよ」



そう言って見せてきた人物







それは





俺の初恋の人だった






「まーちゃん…」






まーちゃんが茉愛菜さん?




状況が飲み込めない







しかし






やっと思い出した




いやむしろ茉愛菜さんがまーちゃんだと思わなかった




「全然気づかないの尚志」





茉愛菜さんが俺の初恋の人だと思うと




急にドキドキしてきた




「いや、あの頃と比べて顔も大人っぽくなってるし
髪も伸びてるしわからなかったです」





まーちゃんだったのか……








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