最後の恋なら
俺の胸を貫くように
茉愛菜さんの言葉で
ズキッと心が痛んだ
なんとなくわかっていたことだった
しかしこんなにもドキドキしているのは
俺の初恋の人だからだろうか
でも
俺には美羽がいるから
その言葉にいい返事は出来そうになかった
「ごめん…俺…」
「わがままなやつだなーって思わない?」
俺が謝った直後に
茉愛菜さんが言う
「いや、全然です」
「優しいだね…尚志は」
そう言って茉愛菜さんは
頭を俺の肩に乗っけてくる
鼻をすする音に俺はなんとなく察した