最後の恋なら
やはり何度聞いても心に刺さる言葉だ
しかし
茉愛菜さんは続けた
「でも、もう二度と会っちゃいけないよね」
震えた声がさらに震える
「もう好きって言わないから
ずっと好きでいさせて」
茉愛菜さんが泣きながら言った言葉に
俺も泣いてしまった
俺をずっと好きでいてくれる人は
美羽の他にもいるんだ
その気持ちには答えられないけど
俺を思う茉愛菜さんの気持ちは
純粋でまっすぐだったから
感謝の気持ちしか残らなかった
「今まで……ほんとにありがとうございます…」
茉愛菜さんは号泣しながら椅子に座った
俺は茉愛菜さんと同じ視線になるようにしゃがんで
茉愛菜さんを抱きしめた
ただ泣きあってるだけ
しかしこの時間が一番必要だった