最後の恋なら
俺と美羽はいわゆる恋人だ
病気持ちの美羽を好きになってしまったのには理由がある
それは中学2年の頃
俺と美羽は同じ学年で同じクラス
美羽にずっと片想いをしていたから
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中学2年の夏
いつも美羽を見ていた
気持ち悪いかもしれないけど
ずっと見ていた
「なんだ?また矢崎観察か?」
急に俺の視界が男の顔で埋め尽くされる
「うわぁ!なんだよ!」
急にきたからさすがに驚くよな
「はっはっは
矢崎観察をさえぎってやったぜ!」
ドヤ顔で親指を立てる男の名前は
茂木康平
小学校の頃から同じクラスで
俺の邪魔ばかりしてくる
「茂木の顔が出てきて目が腐るかと思った」
「やかましいわ!
俺の顔より矢崎の方がいいってか?」
人の顔を見れば矢崎、矢崎、矢崎
なんなんだこいつは!
そろそろ金属バットで殴らなきゃダメなようだな