最後の恋なら







「はい、終わったから後は紗奈お願いね」



「はーい」



水城さんはもう一つの方のレジへ向かう



にしてもお客さんがいないから暇なんだな


すぐに座ってしまった



そこは気にしないでおこう



「じゃあレジうちのトレーニング始めるよ」



「はい。」



一通りのレジのやり方を教わった



確かに慣れると簡単かも


もうほとんどやり方は把握したぞー



「オッケーじゃね?飲み込み早いよ
いいねいいねー!紗奈なんか1日以上掛かったからね」



自慢じゃないがものの数分で出来てしまった…



グヘヘヘ



「紗奈は覚えは悪いけど
接客なら私より出来るんだよ」


「へぇー水城さんがー」


「あ、若い子同士はなるべく名前で呼び合おうね
一応、私、はたち。
私も尚志って呼ぶから
茉愛菜さんって呼んでね
紗奈も紗奈で」


はたちには見えないくらいおとなっぽいけどな



茉愛菜さんによると


これが店員同士のコミュニケーションだという



「んでさー尚志、」



「なんですか?」



「あんた、彼女いんの?」



俺の耳元で囁かれる



そこ聞いちゃいますか!


うへ~



「いますよ、
えぇそりゃもう可愛らしい彼女が」



「え、いるんだー」


茉愛菜さんは意外そうな顔をする



「何を言ってんすか!
もう2年目ですけど大好きです」


「へぇー」



急に冷たくなる茉愛菜さん


なんで????









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