最後の恋なら
そしてとうとう13時
「福井さんと市川君、もう上がっていいよ」
店長の声が俺の心のタイムリミットが0にさせる
おいおい…結局言えなかったよ?
いや、まだ手はある
事務室だ
そこで謝ろう
俺と茉愛菜さんは事務室に入る
中に入ると重苦しい空気が流れる
ここで謝らなきゃ
「あの…茉愛菜さん?」
「わかってるなら謝らないで」
途中で言葉を止められた
「別に彼氏がいないって言われただけじゃ
私は怒らないよ、
でもね、尚志にだけは言われたくない」
俺はちょいちょい引っ掛かった言葉に
その空気を読んで反応しなかった
尚志にだけは…?
どういうことだ…
「今回は許してあげる
早く彼女さんにソフトクリーム作ってあげな」
そう言って茉愛菜さんは着替えて事務室を出た