最後の恋なら




「つか…れた…」


面接をしたベンチでアイスを分け合う俺と美羽



「早いな(笑)
これから水族館だってのに」



そんな会話もしながらアイスを食べ尽くす



「あ、」


美羽が何か思い出すように立ち上がる


「なになになになに?
どうしたの?」



よくあることだけど
何も言わないでどっかに行ってしまうことがある

喋り方といい
ちょっと変わってるところがあるのは
中学の頃から同じだ



んで


「どこ行くの?」


「お水…」



水か、


多分クスリを飲むための水を買いたいのかな?



美羽はフラーっとどこかに行く


すると


茉愛菜さんと喋ってる声がする



「お、美羽ちゃんだっけ?
どうした?しゃがんで」


「マグロ……おいしそ」


「美味しそうって
それ猫用だよ?」


俺はその会話を聞いて


見事に吹いてしまった



「人間……これ、食べ……れますか?」


「やめた方がいいんじゃないかな?」



もう限界だ(笑)(笑)



「美羽、シーチキン買ってこうな
あと水だな」



美羽の手を引っ張り


茉愛菜に目で合図する


(ご迷惑お掛けしました)




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