最後の恋なら
そんなこともあっという間の出来事で
私は卒業を迎えたのだった
卒業が寂しくて泣いていた私
卒業式が終わると体育館でひーくんが待っていた
「なに泣いてんだみっともない」
ホントに最後まで生意気……
「もうひーくんとは会えないね」
嫌いでもなかったし
私のこと好きなんだろうけど相手にもしてない
でもひーくんと会えないのはなんだか寂しかった
「こ、これ、名前書け!」
ひーくんが渡した一枚の紙
そこには
“けっこんとどけ”
汚い字で書かれていた
子供くさかったけど小学3年生なら仕方ない
「はい。書いたよ」
ついでにひーくんの名前も書いてあげた
「それ、どっかにしまっとけよ
絶対無くすなよ?」
「はいはい。」
こうして子供の時の変な約束をしてしまった
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