最後の恋なら
幕開け
「あ、尚志!」
美羽がちゃんと俺の名前を呼んでくれた
「なんだ?」
次の美羽の言葉から
また幸せが溢れ出した
美羽はケータイを手に取る
そして
『最近、いい感じ。
退院出来そうだよ。ちょっとだけ』
「え、まじで!?」
少しの間退院出来るみたいだ
「よかったな!!美羽!!」
俺は美羽の頭を撫でながら幸せを噛み締める
「美羽ちゃんよかったね!」
茉愛菜さんがほめるととびきりのえがおで返す
「1年前まではこんな風に笑えなかったんですよ
ほんとによくがんばったね!」
暖かい空気が病室をうめた
ほんとによかったな
美羽