rainbow



「歩と…サッカーしたくて、この学校来たんだけど…な…」


彼は、目を赤くして、そう言った。




「もしかして…雄介くん…?」



歩から、よく聞いていた名前。



『雄介とは、絶対高校でもコンビ組むんだ!』

それが、歩の口癖だった時期もあった。





「あ、俺のこと知ってる?」


「歩が…よく言ってた。」



私がそう言うと、雄介くんは嬉しそうに笑って、


「そっか!
俺も、歩に菜々ちゃんのことよく聞いてた。」


と、言ってから、


「色々あったけど…大丈夫?
って大丈夫じゃないよな…」


と、真顔になって私の目を見た。


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