rainbow




空からこぼれる大粒が窓を濡らす。


まるで、歩の涙のように…




私は流れて行くその雫を、ただ眺めてた。





「朱奈ー!」


少し遠くで目の前に居る親友を呼ぶ声が聞こえた。



「あ…綾芽…」
声の主の方に目をやると、同じクラスの綾芽ちゃんが、朱奈に向かって手を降っていた。



「行ってきなよ?」

「え、でも…」


「1人でも平気だから。」


「うん…」



明るくて明るい朱奈は、高校に入ってから、友達もできた。

それでも、ずっと私のそばにいて、心配してくれてる。



でも、私は朱奈には、高校生活をちゃんと楽しんでもらいたい。





< 9 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop