黄金の半跏像(A探偵団1)

捜査本部設置

○京都府警本部、本部長室、内
床でだらしなく眠る山本本部長。

○広隆寺、庫裏、内、夜明け
いびきをかいて熟眠する住職の姿。
にわとりの鳴き声。

○映画村内、中村座前、
撮影風景。
山本、原田、町人姿。
木村、高田、町娘姿。
子役の太一と愛。
撮影スタッフと見物客。

(監督)「ハイ、本番!」
緊張が走ってスタンバイOK。
ロープ脇に『お静かに』の扇子もち。

(監督)「ヨーイ、スタート!」
カチンコが鳴る。
『すりだ!』の男の声。
通行人の間を走り抜ける原田と山本。

(監督)「ハーイOK!30分休憩!」
緊張が解けて皆散る。

○同、中村座脇
6人、車座になって座る。
皆、睡眠不足で眠たそう。

(山本)「お前どこ行ってたんだ?」
(原田)「実は、あの晩土塀のところで・・・・・」

○イメージカット
荷車と忍者の到着から、穴掘り、木箱を下ろすところ。

○元の中村座脇
みんな真剣に原田の話を聞いている。
(原田)「・・あれは特別訓練されたプロ集団だと思う」
皆、顔を見合わせる。

(原田)「あのあと本殿に忍び込んだんだが、・・
変面の笑い声が外で聞こえて・・・・」

○イメージカット
国宝の半跏像がガタンとゆれて、
『笑う人魚の像』が上がってくる所。

○元の中村座脇
みんなの驚きの顔。
(高田)「一度見にいかなあかんね」
皆、うなづく。

(山本)「なるほど、そうか、そうだったのか。
兄貴に報告しといたほうがいいな」
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