初恋キャラメリーゼ



「んだと?こないだ教科書忘れて泣きついてきたの誰だよ」



「それとこれとは別でしょ!」



「いちいちうるせえよ。いいから貸せ」



そう言うと、窓越しにあたしの鞄を取り上げた。



「ちょっと!」




「古内さあ、もう少し女らしくなれば?」




電子辞書を手に取ると、顔を上げてそう一言。





あたしのコンプレックス。

可愛くない身長。可愛くない性格。

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