文系女子と理系男子【完】
『ふ〜ん、1週間ね〜。てか、太一くんと柚子って知り合いだったんだ?どっちから告ったの?』
『あ〜えっと…』
さすがに返答に困っていると、
『俺だよ、笹木さん』
『『え!!?』』
まさか太一くんからそんな言葉が出るとは思ってなかった私はつい、雛と共に驚いたような声をあげてしまった。
『…なんで、柚子まで驚くのよ?』
『いや、別に〜?』
雛に何度も怪しまれ、私はある意味疲れ果てていた。
『…じゃ、そろそろデートに行こうか?柚子??』
そんな様子の私に気付いたのだろうか、優しく微笑みながらそう言う太一くんに不覚にもトキメいてしまう。
『…うん』
とりあえず頷いて顔を伏せる私。絶対、今顔が赤い。
『じゃ、雛、オレたちも行こうか、2人のデート邪魔するのも悪いし』
内村くんがそう言うと、
『…わかった』
雛もしぶしぶといった感じで頷いていた。