後ろ姿に恋してる
「……たか、星みたい」
「………?」
ゆるゆると顔を上げれば遥香は微笑んで真っ直ぐ俺を見る
「星、見たいな?」
「……今?」
「うん」
「……むっ……」
無理でしょ、そう言おうとして止めた。
純粋なその笑顔は俺しか見てない。
穢れの知らない、君の笑顔。
ギュッと抱きしめて、肺いっぱいに息を吸い込む。
変態的な行為に見えるけど、純粋にハルが欲しい。
「……見に行こっか、星」
鍵とケータイと、財布を持って自室に行く。
「着替えてくるから、待ってて」