後ろ姿に恋してる



「………ねぇ、ここって」


「星が見れる場所」

悪戯っぽく笑って見せて、車から降りた。


「ほんと、此処来るの久しぶりだ」

「いつくらい?」

「んー……大学2年の時に来たから5年くらい?」

「……あたし、小学校以来」


何とも微妙そうな顔で、古びて錆び付いたドアを押して中に入った。


「大人二枚」

「もうすぐ上映です。お楽しみ下さい」


にっこりと営業スマイルで笑う受付嬢に苦笑しながらチケットを受け取った。




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