後ろ姿に恋してる
「どーしてもダメ?」
甘えたようなくすぐったい声に肩を竦めてしまう。
「なぁ……ハル…?」
唇を耳に押しつけて囁く声は甘くて低い。
悪魔の囁き…みたい……
思わず、うんと言ってしまいそうで
「…だ、め……」
「ハルがそんなに言うなら」
諦めてくれるかと思った矢先、貴亮はあたしの手を食器を水で洗い流した。
「ちょっ………!?」
思わず抗議の声を上げたけどそれは遮られて、視界は反転した。