後ろ姿に恋してる
「へーき」
痛くて涙が浮かんだけどやっぱり平気。
「…それより、これ……」
ユイの足に引っかかった正体は古びたアルバムだった。
それは光に当たりすぎて少し黄ばんでいた。
「……ユイ、なのか」
ギュッと握った拳にじっとりと汗が出始めた。
「…なんで、こんな」
アルバムが…
続くはずの言葉は、風に煽られたページによって遮られた。
「…っ…………」
それは女の子らしい丸字で書かれた君の言葉。