後ろ姿に恋してる
第4章 それぞれの道を

貴side



「ん……」

くぁっと零した欠伸。
目覚めは上々。


「はよっす…ゆい」

「にゃあん」

ちりりん…と鳴った鈴にユイが近くにいることが分かる。

「なぁん」

じゃれるように額を顔に擦り付けてくるユイを持ち上げた。

「飯、食おっか」

「なぁん」

尻尾を一振りして、ユイは欠伸をこぼす。そんなユイに軽く笑ってからベッドを降りた。

「何食おっかな」

キッチンに向かう途中風が吹いたのに気がつく。


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