Märchen Dinner Time

可哀想なジェシカ、哀れレディアンヌに調理されてしまうのか。




レディアンヌは大きな猟銃をジェシカに向けた。




『じぃっとして、動かないでね。死んじゃうか・・・・・・・




レディアンヌの言葉は言い終わる事が出来ず、唇からは息を飲む音が漏れた。




『…ごめんな、さい…、わた、わたし…!! ぅあ…、危険なんです…!!』




間合いに入り殺意を向けてしまったレディアンヌの喉元に、ジェシカは目にも止まらぬ速さで咄嗟に拾った先の尖った木の破片を突き付けていた。




ジェシカの目には大粒の涙が溢れ、真珠の様な粒をレディアンヌの頬へと落としていた。




ブルブルと震えた手に握られた破片はゆっくりとレディアンヌの喉元から離れ、それと同じくしてジェシカも少し離れた。




『…ごほっ、ジェシカ。凄いじゃない・、私より早い子なんて初めてだわ!』




レディアンヌは嬉々としながら続けて話す。




『貴女をなりそこないのカルト教団で見た時から普通じゃ無いと思っていたわ!だから頼み込んで貴女を譲って貰ったのよ。それに…もし駄目でも美味しそうだし…ね?』




クスクスと笑いながら首をさすり、立ち上がってジェシカに言った。


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