Märchen Dinner Time
『待ってよ…、ねえ…、うふ、うふふふ…』
逃げ惑う少女の後ろには、真っ赤な鮮血のような美しい色の頭巾を被った小さな少女がついて走っていた。
紅い頭巾を被った小さな少女の手には、不釣合いな大きな鉈が握られている。
追われている少女は恐怖で声が出ないのか、ただただ荒い息遣いで駆けていた。
しかし、もうすぐ森の道は終わりを迎えようとしていた。
なんにでも終わりと言うのは突然に訪れるものである。
『ジェ…シ、カァアアアアアア!!!!!!』
少女の終わりを感じ喜びに醜く歪んだ笑顔で逃げる少女の名前を叫んだ。