まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
ふっつうくん♪
ふっつーだくん♪
本当に素敵。
さっきのにやけとは違う笑いがこみあげてくる。
なぎさは午後の二時間の授業中後ろにいる哀れ弗宇田の似顔絵を書いて楽しんでいた。
似顔絵といっても、何の特徴もないへのへのもへじ並みの画力であるが。
ふふん♪
今日は良い日だぁー!
あまりの衝撃にそれ以前のことをすっかり忘れてしまったなぎさは天才なのか、バカなのか。
ホームルームも終わってガヤガヤと人が減って行く教室に訪ねて…
いや、押し掛けてきた人物が1人。
…いや、2人。
「なっぎちゃ~ん♪」
高らかに呼びかける玲佳先輩と、
何とも言えない表情をした要先輩だった。
…なんで2人が一緒に?
芽生えた疑問と微かな嫉妬心を感じながらにっこり笑いかけた。