まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「なんで…
知ってんですかぁ…。
あたしいってないです。」
「…松崎が。」
なるほど、うん。
玲佳先輩…学校1の情報通だった。
もー…
バカ、先輩のバカぁ。
先輩に抱きつく腕に力を込める。
「なぎさ、お前を抱きしめるのは俺だけだ。
お前が腕に安心するのは…
俺だけにしてくれ。」
「はい…。」
ちょっと独占欲が混じった言葉がすごく嬉しい。
「あと…他の男のことなんて考えるな。
俺だけを見て。」
…そっか。
さっき不機嫌だったの、
弗宇田くんのことだった?
「ごめんなさい。」
あたし、嫌な子だ。
他の男子のことばっかりで先輩とのデートを忘れるなんて。
あたしだったら立ち直れない。
「いいや、謝るな。
俺の勝手な………
嫉妬、だ。」
拗ねたように言う先輩は可愛くて。
いつも男らしい先輩のこういう面が見れるのはあたしだけ…?