まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
8ヶ月ぶりに家の前に立つ。
…何を言われるのか、恐くてたまらない。
…でもいいや。
家族も、親友だと思ってた人も、幼なじみも、恋人も。
全てを失ったあたしには、もうナニもないから。
まぁ、今何かあったら壊れそうだけど。
…あぁ、先輩のぎゅうがほしい。
さっきみたばかりなのに。
先輩が遠くて、悲しくて。
せっかく直したメイクが崩れそうになった。
いけない、気合いいれなきゃ。
…もう会いたいよ、先輩。
完全に涙を無くしてから震える指先でインターホンを押した。
しばらくして、聞き慣れた声が耳に入る。
「はい。」
「ぁ…なぎさで…す…」
「…少し待ってて。」
堅い声に変わり通信が切られた。