まっすぐなキミにまっすぐな愛を。




なのに


来客を告げるベルがなる。




こんな時に誰よ。





重たい身体を起こして玄関へと向かう。




ガチャ…




「…おはよう、なぎちゃん。」



…デジャヴ。




なんでこの人はこうなんだろう。




いつもあたしが弱ってる時に会いに来る。



「玲佳…先輩…?」





ハテナが付いたのは



いつもキラキラくるくるな髪がストレートで。



バッチリメイクしてあるお顔にはうっすらと隈があったから。



あたしと違ってファンデーションで隠してるから目立たないけど。




…つか、やばい。



あたし部屋着だ。すっぴんだ。



ヒドいなぁ、髪もボサボサ。




それに…また涙出てきた。





一人っ子のあたしのお姉ちゃんみたいな人。




私服だし…絶対これ学校行ってないでしょ。





玄関に先輩を立たせたまま



またあたしは泣き崩れた。






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