まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
無知な私に甘い初恋を。
「ふぁー…やっと授業終わったー!」
6時間目の授業が終わり大きく伸びをする。
あ、反りすぎた。
ごめん、後ろの名もわからない君。
だからそんな目を点にして見つめないで(笑)
「あはっ?ごめんねー」
そろそろと身体を起こし、固まってる彼を視線から外す。
『あどけない無防備な姿にあくびでうるってる目…もはや犯罪だろぉぉぉっ…』
そんな彼の悶える心の声はもちろんなぎさに届く訳もなく。
駆け込んだトイレ。
鼻血の出しすぎで倒れた後ろの男の子Aのことを知るよしも無かった。
なんたって今日は疲れていた。
朝あんなことがあったから、授業なんて耳に入らずただひたすら時間がすぎるのを待っていた。
あんな凛々しい顔で甘い台詞を言われたら。
誰だってキュンとちゃうよ。