まっすぐなキミにまっすぐな愛を。




「行くぞ!星名!」



「ど、何処に?」




「…?!

あ…なぎさがWデートするんだよ!」




…知ってんだ、先輩も。



何かいつもより忙しないけど。



とりあえず目的は一緒だからもう空がオレンジ色になった外へふたりで出た。



肌を刺すような寒い空気が漂っている。





「お前デートを何処で知った?」



「麻美と田辺の会話を聞いたんです。」




「…!?」




俺の返答を聞いてすぐさまケータイを取り出す。



マジでどーしたんだ?




まぁ先輩もなぎさ好きだから心配なのか。





「…早く寄り戻して大事にしてやって下さいね、なぎさのこと。」



「…⁇

…もちろんだ。」





四人で歩く後ろ姿を見つけて少し忘れかけていた嫉妬心が牙を剥く。




近づくなよ。



そこ、俺の位置なんだけど?







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