まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「…んで…?」
「…辻さん?」
「なんで…っ
あんたが知ってるわけ!?」
あたしの異様な雰囲気を察したのか、不思議そうにどうした?って聞いてきたけど今はそんなこと気にしない。
どうして…
田辺皐月がお母さんの名前を知ってんの?
わかんない。
意味わかんない
「早く答えてよ!」
…ガラッ
「何だ?朝から大声だして…って、なぎさ?」
突然開いたドアから顔を覗かせたのは先輩。
そっか、ここ二年生の教室から近かったんだっけ。
「こんなとこでナニやってんだ?」
「あ…えっと…」
「ち、ちょっと話してただけっす!」
…あ、そか。
先輩、この学校のリーダーで。
あたし、彼女なことみんな知ってんだもんね。
「…先輩…っ」
ゴチャゴチャで
わかんなくなって
とりあえず扉にいる先輩の元へ駆け寄って抱きついた。