まっすぐなキミにまっすぐな愛を。





「大丈夫か?なぎさ…っ」





無意識に呼吸が荒くなってきたあたしに気づいて、一時的に身体を離して背中をさすってくれる。




「ハァ…っ先輩…」




「落ち着け、俺がいるから。

…な、大丈夫だ。」






先輩の顔を見ると安心する自分が不思議。





大丈夫だ。



解決したじゃん。ちゃんと。






涼ちゃん…まだだけど。






あたしを近くにあった椅子に座らせて、頭をポンポンしてくれた先輩。




うん…平気。




横に立つ先輩の服をギュッと掴んで俯いた。






「何で…その名前を知っている?」





「昨日聞いたんすよ!麻美から!」








…麻美?




何で…?







「…松本?」






「わかるように…説明して。」









絞り出したような声で言ったあたし。






まだ落ち着かない顔をした田辺皐月が話し出した。








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