まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
だって、先輩いつも優しいから…
こんな気持ちになったの初めてなんだもん。
あたし、そんなに怒ることしてなくない?
ちょっと…あたしまでイラっとしてきた。
「…かんない…」
小さな声でつぶやいたって、もうだいぶ先の先輩に届く訳ない。
誰もいない住宅街の夜道にカバンが落ちる音が響き渡る。
「イッ………テーな…っ」
やっと振り返った先輩が後ろのあたしの態度に気づく。
そう、あたしは…
先輩に向かって全力でカバンを投げた。
運動とか、球技とか得意だから
見事とあたしの大きめのカバンは先輩にヒット。
鈍い音と共に先輩の不機嫌な言葉が紡ぎ出されたのだ。
「…っマジ意味分かんないし!!
もー先輩なんて知らないから!!!」