まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
なぎさside
あたし、怒ってるんだから!
さっきからあーまい先輩にツンツンしてるあたし。
「なーぎ…?」
「何ですか、立石先輩。」
なんてね。
本当はちょっと意地悪したいだけ。
先輩可愛いんだもん~~っ…!
両手で顔を挟まれてるから一応向き合ってるけど、目は合わせてない。
そんなあたしに痺れを切らしたのか…
少しずつ、先輩との距離が近くなってきた。
「近いんですけど…」
「…気のせいだろ。」
いや、違うでしょ。
なんてつっこんでる間にもどんどん迫ってくる。
距離はもう5センチもなくて。
異常に近い先輩の顔がまともに見れない。
「なぎ、目ぇ見ろ…」
「むっムリ…!」
恥ずかしくてどーにかなっちゃいそう。
先輩の口元あたりを見ながら破裂しそうな心臓をぎゅっと抑えた。
「なぎさ…好き。」
「わっ…わかったから!」
「わかってないだろ。
もー、アウト」
って、野球かよ!
再び突っ込んでる間もなく、ついに唇が重なった。
「んぅ……っ」
いつもより長くて濃厚なキスは激しい先輩の気持ちがじかに伝わってくる。
「好きだ…なぎさ」
「す、き…」