まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
あんまりびっくりして思わず顔をあげてしまった。
慌てて下げようとするともういい…とやんわりととめられて、目の前の景色が目に入る。
足元のバットに遠くに見える無数のボール。
「先輩…こんな時間まで練習ですか?
え、でもみんないないし…」
おかしい。
部活はとっくに終わってる時間のはず。
「あぁ、多少の自主練だ。
みんなを引っ張って行くには努力が必要だからな…。
もう終わりにするところだ、帰ろう。」
…知らなかった。
なんとなくだけど、先輩は天才的に上手いだけだと勝手に思ってた。
多分、この練習を知ってる生徒ってほとんどいない…。
先輩、どこまで男らしいんですか。