まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「ちょっとー葉子ちゃん…。」
先輩が一番可哀想だよね、うん。
「だって、面白いんだものー。
でも素敵な子でしょ!
礼儀正しいし、真面目そうだし、何より格好いいし!!」
来たよー。
葉子ちゃんのハイテンショントーク。
「いえ…自分はそんな良い人間じゃないっすよ。
ただ、なぎさの家族に自分を認めて欲しくて。」
うわー…感動。
めちゃくちゃ先輩好きー!!
「えっ…彼氏いるなんて言ってたっけ!?」
もー完全に情けない姿になった稀衣夜くんがふるふる震える手で先輩を指差す。
いやいや、失礼でしょ!
てかそうだね。
あのとき先輩彼氏じゃなかったし…。
「あー…まぁ色々あってー。
同い年だし先輩と仲良くしてねっ!
稀衣夜くんのチャラさは全く無いけど。」
「…ひっでー!!」
とりあえず稀衣夜くんは置いといて。
未だに固まってる義さんはどうなんでしょー…?
まだリビングの入り口で立っているあたし達をじっと見る義さんは元は格好いいのに…残念だった。