まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「ケイは…隆平くんの前に付き合っていた彼氏がいたんだ。」
続く話耳を傾ける。
…いや、もはや聞くことしか出来なくて。
何もかも忘れて話に聞き入っていた。
「その彼氏とは一年くらいで別れた。その後に支えてくれたのが大学の同級生だった隆平くんで……
2人はすぐに結婚することになって。
デキ婚だったんだ。」
「だけど…これは後からケイに聞いた話でね…?
別れの日、元彼とケイは身体を重ねたらしい。その時に出来たのが…
なぎさちゃん、キミだったんだよ…」
ウソでしょ?
あたしは…
お母さんの元彼の子ども?
お母さんはいつもあたしをみてどう思ってた?
ソファの肘掛けに置いた手が気づかないうちに震える。
さっきエアコンをつけたはずの部屋は、どこよりも冷え切っていた。
あたしは…望まれない子?