まっすぐなキミにまっすぐな愛を。








すう…と涙が一筋頬を伝う。






胸元の服を力の限り掴んで痛すぎる心を握りしめた。







お父さん

お父さん


ごめんなさい。






ガタガタ震える歯を噛み締めて俯いた。







あたしが


あたしが生まれてこなければ…






きっとお父さんとお母さんは2人で幸せになれたんだ。








ごめんね。


お母さん。





お母さん、元彼の子をなんで生んじゃったの?




なんであたしをおろさなかったの?







優しいお母さん。






あたしを見て、どんなに辛かった?









「なぎさ…っ変なこと考えてないよね!?

なぎさは何にも悪くない!
誰も悪くなんかない!!

だから自分を責めないでよ…!」








ごめん、麻美。無理だよ…。







「そうだよ!俺はただ…なぎさちゃんは真実を知る権利があるから話しただけだ!


…なぎさちゃんは悪くないんだよ!

似てないって思ったこともごく自然なことなんだよっ!」












違うよ。




あたしが悪いんだ。









< 311 / 387 >

この作品をシェア

pagetop