まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「ごめんなさい…
1人にして………。」
「……っ!」
ごめんね、麻美。
あたし、今余裕ないわ。
この顔をあげて、どんな顔していいかわからない。
「…わかった。今日は帰るよ。」
義さんの声と共に2人が立つ。
しばらくしてドアが閉まる音がした。
…麻美にご飯作ってあげられなかったなぁ。
そんなことをぼんやり考えながら、
テレビも付けずに、ただただエアコンの機械の音だけがあたしの耳に残る。
制服着替えてないなぁ
ご飯食べてないなぁ
紅茶、冷めちゃったなぁ
…でもそんなのどーでもいいや。
…あたしのお父さんって、どんな人なのかな。
あたしの存在する意味ってなんなのかな。
あたしって、何なんだろう。
自分の存在が
果てしなく憎かった。