まっすぐなキミにまっすぐな愛を。





麻美side











…なぎさは、どれだけのことを背負わなきゃいけないんだろう…?














なんであたしはなぎさに何もしてあげられないの?








マンションを出てなぎさの伯父さんの送るという申し出を上の空で断る。






ナニも映さない目で見上げた1月の空は今にも雫が零れ落ちそうだった。





なぎさは今も苦しんでる。





やっと…やっと、解放されたと思ったのに。



なんで?



なんでなぎさばっかりなの…?









あたしまで泣いちゃいそうだよ。






なぎさがずっと恨んでた隆平さんは本当のお父さんじゃなくて…






なぎさは絶対自分を責める…。







あたしは、なぎさに何をしてあげられる?







「………あ…っ」








そうだ…。








ふらふらと家路をたどっていたかもどうかわからない足を学校へ向けた。






あの人なら






なぎさを助けられるのかな?









ちょっとだけ悔しいけど





あたしに出来るのは…これくらいなんだろうなぁ…












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