まっすぐなキミにまっすぐな愛を。

｢…立石先輩…。｣






グランドで後輩達に何か話をしている先輩を見つけた。



なぎさの彼氏。



何よりもなぎさを愛してくれてる、浅倉のリーダー。




｢松本…？

…今日はこれで解散だ、明日に備えてよく寝ろよ。｣




｢｢はいっ！ありがとあしたっ!!｣｣






勢いよく頭を下げて散っていった同学年を尻目に先輩に話しかけた。





｢どうしたんだ？急に…｣



｢…先輩、今すぐになぎさのところへ行ってあげて…!!｣




｢…なぎさ？何かあったのか？｣






不思議そうに聞き返す先輩。



仕方ないことだけど、それさえも今のあたしにはもどかしい。






｢なぎさが…っ壊れちゃう…!｣








｢…何があったのか、話してくれないか。｣









あたしの張り詰めた表情に気づいた立石先輩に今日聞いたことを全て話した。





…なぎさが、今１人でいることも。









｢……っ!?今、家開いてるか!?｣




｢…え、はい…っあたし達出てきたままなので…｣



ダッー…



血相を変えてまとめてあった荷物を持ちグランドを離れていった。








…なぎさを、救ってあげてー…