まっすぐなキミにまっすぐな愛を。







「バカじゃないの?!皐月は悪くないよ?だけどなぎさも何にも悪くないの!!」







叩かれた衝撃で近くの壁に寄っ掛かったまま麻美の声を聴く。







「でも…あたしが……っ」




「…だからぁ!自分を責めないでよ!!なぎさは1人で抱え過ぎなの、あたしらはもっと頼って欲しいの!立石先輩だって、あたしだって涼雅だって…みんななぎさが大好きなの!!

なぎさは1人じゃないの…!」






あの涼ちゃんの公開プロポーズの時と同じくらいに悲痛な麻美の叫びに呆然とした。






「あたしは…あの日立石先輩を呼びに行くことくらいしか出来なくて、ただ傍にいるだけだけど…それでも、」






体制を崩していたあたしの両肩を正面から掴む。






あたしの目を見て、必死に伝えようとしてきてくれてる。












「あたしら、親友でしょ…!?」













…ごめん、麻美。







「……うん、親友……。
ありがとう…っ!」







小学校以来の親友の言葉が、あたしの複雑に絡まった心の紐を解いてくれた。











< 335 / 387 >

この作品をシェア

pagetop