まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
朝の一件を終え、部活の先輩を見ながらグランドの横を通る。
隣には皐月。
練習する先輩はこちらには全く気づいてない。
それでいいんだ。
先輩に、皐月と一緒に帰ること言ってないし。
だって、きっと先輩は心配して部活休んじゃうでしょ?
「いやーでもまさかなぎさに誘われるとは俺、思ってなかったわ~。」
「あは…調子乗らないでね。」
さすがに今皐月と2人は緊張する。
聞くんだ、ちゃんと1人で。
皐月のお父さんは、田辺龍月さんなのか。
「にっしてもさー、マジで立石先輩って男前だよな。」
「…そりゃあ、あたしの先輩だもん…。」
「うぉ、見せつけられたー。」
相変わらずチャラチャラふざけてる皐月は、あたしの友達で。
大事な友達で…。
まさか、姉弟なんて…無いよね……。
無いって言ってよ、神様。