まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「ね、皐月。ちょっと時間ある…?」
校門を出た辺りでついに口に出してみた。
「んー?平気だけど。」
「じゃ、どっか寄ってこ。」
早口にそう言いまた歩き出す。
「あー…俺も話、あるかも。」
…なんだろう?
少し疑問に感じたけど、そんなことを気にする暇はなかった。
止まってしまいそうな足を必死に動かす。
立ち止まっちゃいけない。
逃げちゃいけない。
「公園行こっか?」
「あ、うん。」
学校から10分程にある公園。
着いたのは良いけど、そこで話が出来るかというとそれは絶対無理だった。
何故なら、そこには皐月の顔なじみの不良がわんさかいたから。
「…あ、今の時間こいつらいるの忘れてた。」
「………はぁ…。」
こんな場所であんな話、出来ないよ。