まっすぐなキミにまっすぐな愛を。









「ね、皐月。ちょっと時間ある…?」





校門を出た辺りでついに口に出してみた。





「んー?平気だけど。」





「じゃ、どっか寄ってこ。」







早口にそう言いまた歩き出す。






「あー…俺も話、あるかも。」





…なんだろう?





少し疑問に感じたけど、そんなことを気にする暇はなかった。





止まってしまいそうな足を必死に動かす。





立ち止まっちゃいけない。




逃げちゃいけない。








「公園行こっか?」




「あ、うん。」







学校から10分程にある公園。






着いたのは良いけど、そこで話が出来るかというとそれは絶対無理だった。








何故なら、そこには皐月の顔なじみの不良がわんさかいたから。







「…あ、今の時間こいつらいるの忘れてた。」






「………はぁ…。」







こんな場所であんな話、出来ないよ。











< 338 / 387 >

この作品をシェア

pagetop