まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
「あまり可愛いことをするな。
さっきだって…
お前にあんなこと言われたら俺が持たない。
でも…サンキュー…」
更に強くぎゅっと密着する身体。
先輩の腕の中…
なんだか安心する。
身体だけじゃなくて
心まであったかい。
人に抱きしめられたのなんていつぶりだろう…?
ずっとこのままでいたい…。
でも現実はそういうわけにはいかない。
「…そろそろ帰るか。
家まで送る。」
抱きしめていた腕がふっと緩くなる。
そう…だよね。
このままなんて無理だもん…。
「…そんな寂しい顔すんなよ。
俺が離れられなくなる。」
やだ、顔に出てた…?
優しい眼差しであたしを見つめる先輩に顔が火照る。
「先輩…
ありがとうございます…。」
真意は伝わらないと思うけど
どうしても伝えたかったの。
優しさをくれて
ありがとう。
…あたしを救ってくれますか…?