まっすぐなキミにまっすぐな愛を。










「なぎさちゃん、今日は要に会えないだってさー。」





少し口角を上げながら言ったテツ。




マジで意味がわからねー!!




「なんでテツが知ってんだよ。」




「なぎさちゃんが俺にメールしてくれたから~。」




慌てて自分のケータイを見てみても何も来ていない。



新着メールを問い合わせてもナシ。




頭をよぎったのはいつかに部活を見に来たなぎさが秋元と俺の姿を見て帰ってしまったときのこと。




あの時も確かテツに伝言を伝えて帰ってしまった。





俺また何かしたか!?



なぎさ、まさか怒ってんのか…!?





今日までのことを思い返すも何も思いつかない。



相当顔が焦っていたのか、見かねたテツが俺に言った。





「家行ってみたら?いるかもよ。」






「あぁ、サンキュー!」






寄ってくるギャラリーや仲間には見向きもせずグランド横を走り抜けた。





「ぷっ…おもしろ。」





そんなテツの言葉は聞こえずに。







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