まっすぐなキミにまっすぐな愛を。



頭の上に疑問符を浮かべていると思い出したよいに言った。



「俺がお前を好きになった理由を話そうか。


あれは、確か梅雨時だったな…。」




すす好きって…。


そんなナチュラルに言わないで下さいぃ!



ぼっと赤くなるあたしに気づいてるのかいないのか、懐かしむように話し出したー…。




「元々辻のことは知ってたんだ。
有名だからな。

梅雨のある日、学校帰りだった。

捨て猫か?ダンボールの中覗いて傘を差し出してるお前を見た。


酷い雨の日で…自分が濡れるのも気にせずにそいつをかばった珍しいやつに興味が涌いたんだ。」





…あ、そんなこともあったっけ。



見つけた子猫があまりに震えてて…。

連れて帰れないけど心配だったから傘だけあげたんだ。


先輩に見られてたなんて…

バカなやつって思われたよね…。





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